高野広八(1822-90)
たかのひろはち
ジャンル:人物・偉人 生きた時代:幕末~明治 関連地域:飯野町大久保村 題材:幕末アリス
概要
幕末から明治に生きた福島市飯野町大久保村出身の芸人。
慶応二年、民間人としてはじめて江戸幕府より御印章(現在で言うパスポート)をもらい、足芸師浜碇定吉ら曲芸師を率いて、十八名で横浜を出港。日本式サーカス団「帝国日本曲芸一座」は、アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、スペイン、ポルトガルを巡業した。鎖国下で磨かれた日本独自の曲芸は海外で高評価を得、アメリカのジョンソン大統領にホワイトハウスで謁見、世界中で喝采を浴びたという。
その日々の記録は「広八日記」として残されており、当時の民間人から見た海外の様子を知る貴重な資料となっている。広八は、はじめて見るビルの建物や蒸気車、水道、ガス灯などに素直な驚きを記すとともに、芸の絡繰から鋭い考察も残している。
明治二年二月に、2年余の欧米巡業を終えて帰国。翌年、故郷の大久保村に戻る。馬に乗り、たくさんの土産を持っての帰郷だったという。高野家には、現在も、広八の遺品としてこのときに持ち帰ったという八角形の時計と彼愛用の三味線が残されている。なお、明治13年から21年の間、広八の名前は地元の神社の祭典有志帳から消えており、村を離れているたことがうかがえる。『幕末アリス』では、この空白の期間を舞台にしている。明治28年没。墓所は飯野町の大桂寺。
120○EN作品では?
第24回公演『幕末アリス』の主人公。
晩年、大久保村で隠居していた廣八が、喋る白兎を追いかけて不思議の国に迷い込むところから物語ははじまる。
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