福島市題材 120◯EN上演作品一覧

01.音連れ梅にしのぶ浦
幕末。荒井の屋敷に残されていた梅の花。男がその花びらを拾い上げたとき、ひとつの記憶が語り始める。 ー戦国の頃、この地に館を構えた武将・古内主膳正と、祈りによって生を受けた彼の娘・梅子の物語。男たちはその記憶へと巻き込まれていく。

02.この料理探してます
飲食店「花のれん」を会場に、お客さんも飲食しながら楽しめる平日夜の短編劇シリーズとして上演。 謎の料理「ねこころがし」を巡る物語。地元記者の菅井は、遠方から来たという筒見の料理探しを手伝おうとするが。

03.古郷之忘形見
江戸時代、福島市西地区の歴史と民話を書き残した近野和安。 江戸より帰郷した彼を出迎えたかつての家と「忘れ形見」たちとの再会は、和安の古郷への想いを浮き彫りにしていく…。120○ENの古民家で演劇 第二弾。

04.友情人形
1944年、荒井村国民学校の新任教師・宍倉イネは、学校にあったアメリカ製人形を「敵性人形」として処分するよう命じられる。その人形と遊んだ思い出があるイネは、戦時下の厳しい現実の中で思い悩む。

05.鶴の羽衣
双子塚にある鶴沼は鶴の恩返しの伝承の地。妻を亡くした善助はある寒い冬の日、沼の近くで罠にかかった鶴を助けた。 この町に伝わるお話はさらに子猫が出てきて…?私たちがよく知る物語と少しだけ違う120◯EN流鶴の恩返し。

06.物思いの喜劇
1923年8月吾妻山のふもとに住む白樺家。上京したい次女と止めたい長女。ある計画を進める三女。そんな日常の某日、四女が「成金」の男を拾ってくる。 そこに高利貸しの男や一家の天敵まで現れ…。

07.ヴェルモット・フラワーズ
雨で星の無い晩、東京から帰郷した月代は福島市の街中スタンディングバーに立ち寄る。 月代はひとつきも星が見えていないというが…。「星」と「雨」の不思議な物語。

08.おろ杉物語
かつて現代の福島市でも行われたという安倍晴明と蘆屋道満による怨霊退治対決。 この地の怨霊には、市内各地の地名にも伝承の跡が残る王老杉の精と村娘の悲恋の物語が絡んでいて?。

09.めっこ清水
福島市笹谷の片目清水は鎌倉景正が目の失傷を治したあとから、片目のフナが現れるようになったという伝承がある。 その何百年後の話。清水に住むフナたちの中で、ヒトガミサマに片目を捧げる「めっこ様」を決めようとしていて…。

10.地獄極楽
明治26年。福島を訪れた正岡子規は、信夫山に登る。酒に酔って争う声と、衣に注ぐ月明かり。 ー地獄極楽の双幅を並べかけたる心地す 彼は何を見、何を想ったのか?信夫山と俳人のほんの数刻の物語。

11.絹が鳴る
戊辰の戦火に追われるように、荒井山中に集った5人。農民、元藩士、芸人…。 元々住んでいた藩も身分も違う 5人は〝新政府〟に一泡吹かせようと自分たちの国を作ろうとする。 表舞台に立たない人々視点の戊辰。

12.ケシカスラー
消しカスから生まれた怪獣「ケシカスラー」によって滅ぼされた世界。唯一の生き残りの「三菱かなめ」の元に、高校時代に亡くなった幼馴染の「トンボ」が現れて…。 十六沼の伝説を絡めたファンタジー短編劇。

13.花ノ寫眞館
来月開館の「花ノ寫眞館」に特別に入場が出来る招待券があなたの手元に。 この寫眞館にある「見るものが必ず幸せになれる」と言われる写真を見ようと多くの招待客が訪れている。 観客参加型のイマーシブシアター。

14.室石将監
平安時代中期。顔は狐、体は人間という奇妙な妖怪「室石将監」が、信夫の巨石・室石に住みついていた。 出羽国羽黒山の修験者が妖怪退治にやってくるが、村人たちはどうしてか「将監」を討伐しないで欲しいと言い出し…。

15.あんじゅとずしおう
平安時代の終わり頃、陸奥国の太守・平正氏が無実の罪で故郷から遠く離れた町へと追いやられてしまう。残された娘の安寿と弟の厨子王は、母と一緒に、大切な父にもう一度会うために、旅に出る。

16.椅子語り -電話交換室の椅子の話-
「吹きしま椅子店」は店主の宝物の様々な椅子が店内にある。その椅子たちにまつわる「物語」を売ってくれるなんとも不思議なお店。 椅子語り第一話は、大正時代の電話交換室の椅子の話。

17.椅子語り -化粧台の椅子の話-
椅子語り屋を舞台にした短編連作第二話。 明治35年、花街・北裡の置屋。見習い舞妓の「豆はな」と、彼女の化粧道具達との化粧前のひととき。彼女が腰掛け、外を眺めた椅子の記憶。

18.椅子語り -キャンバスの椅子の話-
1949年8月。生きることに必死なお路。彼女が出会ったカエデは、未完の絵を完成させてくれれば屋敷の全財産をくれるというが…。 椅子語り屋を舞台にした短編連作第三話。

19.椅子語り -つくねの椅子の話-
五月田鈴は、祖母が大切にしていた「宝物」にまつわる「椅子語り」に出会う。祖母は昔、学徒動員で同級生を見送った時にある後悔を抱えていて…。 椅子語り屋を舞台にした短編連作第四話。

20.椅子語り -月明りの椅子の話-
猫をいつも膝に乗せて、おばあちゃんが座っていた椅子の話。 りんご畑に変わるのを待つ桑畑の中の一番古く大きな木。 おじいさんが椅子語り屋をはじめるきっかけになった椅子の話。

21.福島夜曲
竹久夢二の詩画「福島夜曲」。 この画に感銘をうけた古関裕而が曲をつけ、夢二の宿泊するホテルの部屋を訪れる。 「夢二」と「裕而」二人が出逢ったこの日、このホテルの「隣の部屋」での物語。

22.あぶくま川
大正5年、盛岡高等農林校1年の宮沢賢治は福島駅に下車し、学友たちと離れひとりぼっちで、阿武隈川を見るたという。その賢治を川の中から覗いた、2匹の兄弟蟹の物語と、その15年後のとある姉妹の物語。

23.信達義民芝居太郎右衛門
2016年『思わざらまし六つの花』を大幅改訂し、新作として上演。 福島市西地区で語り継がれる義民・太郎右衛門氏を今へと紡ぎ、未来に繋げる義民芝居。

24.縄文悶々土偶恋慕
縄文時代晩期。飢餓で苦しむ村に、稲作定住を始めた村から使者がやってくる。 「稲作定住を始めないか?」生き様を変えることになると悩む村の人々。選択は村一番の土偶職人・アイノネの手に委ねられる。

25.信夫狐の鴨左衛門
ふたりだけで生きていこうと家を飛び出した「べに」と「むく」は、信夫山のふもとできつねたちに出会う。自分も自由きままに生きるきつねになりたいと願う「むく」。きつねの一匹の鴨左衛門は、それを止めようとするが…。

26.栄冠は君に輝く
ある晩、信夫ヶ丘球場に忍びこんだ元高校球児の幸喜のもとに、この球場で失くしてしまったボールを探す男が現れる。 気付けばグラウンドにはボールではなく「じゃがいも」が転がっていて……。

27.とおくはなれた物語
2020年。コロナ禍真っ只中。 現代に生きる口さけ女さんは、深刻なマスク不足に困り、インターネットで手作りマスクを配布する男性を見つける。マスクを通じて親密になった二人の、近づきたいのにとおい恋愛喜劇。

28.殿がいない! -陸奥下村藩 最後の一日-
江戸時代、陸奥下村藩を治めていた殿さまは江戸から出ることを禁じられていた。そのため、村の人々は誰ひとりその姿を見たことがなかった。 下村藩が無くなる時、その殿様が「最後にひと目、下村を見てみたい」と言い出し…。

29.願解き
江戸時代中期。農民から侍まで、世の人々が夢中になった娯楽は算額…!鎖国下の日本で独自に発展を遂げた数学に夢中になりすぎて身を滅ぼした二人の姉妹の元に黒服の男が現れ…。

30.こころ、ころろ
川のほとりに転がる、石ころ。何も書かれていない小さな石ころを、村の人々は祀っていた。それは島原・天草一揆に破れ、この村に逃れてきた、「おかる」という娘を祀った石ころだった…。 ENプロ公演として劇団員企画でも上演(2025)

31.ざ・えっくすでぃ
椅子に染み付いた物語を売る、椅子語り屋。 外国人抑留所の椅子にまつわるお話。1944年第二次世界大戦戦時下の福島。怒りとともに投げられたカボチャから始まる、外国人抑留所の人々と、福島の人々の塀を挟んだクリスマスの物語。

32.主演:福島市公会堂
2018年3月31日、福島市にある文化ホール・福島市公会堂。 翌日から休館を迎える公会堂の、最後の1時間の物語。

33.幕末アリス
時は明治初頭。幕末を生き抜き、日本で初めて江戸幕府よりパスポートをもらい渡航した曲芸師「高野広八」。 晩年、大久保村で隠居していた廣八が、喋る白兎を追いかけて「不思議の国」に迷い込むところから物語ははじまる。

34.荒川ジュリエット
江戸時代。福島を流れる荒川は「暴れ川」だったため、右岸と左岸の村にはこの川をめぐる争いが絶えなかった。 しかし、右岸の村の男と左岸の村の娘が惹かれ合い、ふたつの村をひとつにまとめようと奔走する。

35.手とつなぐ
明治7年、閻魔大王の部屋での話。仁平次は、悪いことをして地獄に行っていたが、勉強のため地獄の裁きに参加することに。そして、飯坂と湯野をむすぶ、十綱橋のために命をけずった伊達一を裁くことになり…。

36.ブルームーン
大人の120〇ENシリーズ。 めったにないことを意味するブルームーン。男性同士のカップルの別れ話は、宇宙人が絡んでいて・・・? マスター指定のお題をもとに書き下ろした、バーを舞台にした短編劇の第3弾。

37.ヤンキーとストーカー -平成舞台心中-
須藤馨はある女性を思い続け、友人から「ストーカー」と揶揄されている。ある日彼は、ひょんなことでヤンキーと心と体が入れ替わってしまい…。

38.パラレル・イタリアーノ
人間臭すぎる男を吸ってしまった吸血鬼はいきつけのバーで腹を下してしまう。吸血鬼の力も弱まり普段は映らないはずの姿が鏡に映ってパニックを起こしトイレに立てこもってしまう。

39.思わざらまし六つの花
享保年間、陸奥国信夫郡。凶作と代官の圧政で苦しむ村のため、佐藤太郎右衛門は、星神を祀る一族のシケとともに将軍へ命がけの越訴を試みる。 西地区ふるさとの歴史再発見事業第一弾として上演。

40.怪・世良・世良
幕末。福島城下で斬首された長州藩士、世良修蔵。会津戦争を招いた『悪人』とされる彼だが―。三途の川の渡し賃「六文」を集める為蘇った「喋る生首」世良と、博徒浅草屋の珍道中。

41.命名福島-吉清伝-
「福島」の名付け親の戦国武将 木村吉清。吉清は葛西大崎30万石の大名となるが一揆で失脚、失意のまま福島城に赴任した。 彼が「福島」の名付け親となるまでを、王老杉伝承と絡めて上演した戦国ファンタジー作品。

42.笑わない花
戦後直後の福島市庭坂で起こった未解決事件「庭坂事件」。 物語は事件の晩に怪しげな集団とすれ違った二人の女性と、その周りの女性たちを巻き込んで進んでいく。彼女たちが辿り着いた真実の先には…

43.辛かろう、夜逃げ家老
忠臣蔵における『不忠者』大野九郎兵衛は福島藩士、作五郎の家に隠れ潜んでいた。 ある日、「主君の仇、吉良が討ち取られた」との報せが届く。その祝いの酒宴の最中、吉良の魂が作五郎に取り付いてしまい…

44.丑三つ人
戊辰戦争で落ち延びた若武者が力尽き、姫もその後を追ったという悲しい伝説の残る滝。 そこに彼らの幽霊が出ると噂が…。弟に会うべく訪れた若武者の姉。 除霊にやってきた除霊師。 居るはずの無い姫。三人が織り成す物語。

45.兎と亀
あの兎と亀のかけっこが福島の羽根山で行なわれた後のお話。敗れた兎は兎の里を追い出され、亀の里で嫌われて過ごしていた。ある日、亀になる提案をされる。これは亀化した兎と亀の物語。

46.歌舞伎デカ 前田刑事
現代、察官の前田広朗が、戦国時代の福島にタイムスリップしてしまう。 前田はその名前と格好から戦国時代の英雄「前田慶次」と勘違いされ、「松川合戦」に巻き込まれる。前田は果たして、福島を守ることができるのか?

47.椅子語り
福島市の文化通りから黒猫の後をついていって、細い路地をひょいと曲がると、ひっそりと立っている「吹きしま椅子店」。 この店では、その椅子たちにまつわる「物語」を売ってくれるのです。 その後短編劇としてシリーズ化していく椅子語り。4本の短編で構成された。

48.しろ
時は南北朝。不気味な声と音を出す音霊「虎女」が植えたとされる姥ヶ梅は一年中白い花をつけた。 高松城城主顕秀は、梅を切り倒した日から音霊に取り憑かれてしまう。 音霊達の怨嗟の音は次第に重なり、ハモり、顕秀を戦へと誘う…

49.ビー玉雨と眠たげな夏
大正時代、嘘が嘘を呼ぶ勘違い喜劇。医者の男になりすますため、記憶を失ったふりをしている男と、彼が記憶を失っていると信じこみ、彼の妻になろうとする女性二人。 三人が重ねる嘘は、意外な事実に辿り着く。

50.妖怪遺書
「福島に住む人々のルーツを辿る演劇集団」と劇団方針を決め上演した最初の作品。 遺書を書く男のもとに、その遺書を添削する男が現れる。その正体は、狐の長次郎。遺書を直す中で、長次郎の過去も見えてきて…。
